
全長3830mm、全幅1480mmと軽自動車より小型
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クルマがアートと異なるのは、需要があって設計・生産されるところだ。その好個の例が、フランスのシトロエンが1949年に発売した2CVである。
ドゥシュボー、ツーシービー、そして2馬力などと呼ばれる。
2CVは、農業従事者が移動にも収穫物の運搬にも使える“道具”として企画された。50kgの荷物を積み、50km/hで走れることが開発目標だったという。
同時に、彼らがその都度帽子を脱ぐ必要がないようルーフを高くし、玉子を運んでも割れないようにやわらかいサスペンションとシートを用意した。
エンジンは必要最低限の性能を満たすため、空冷425cc2気筒(後に602ccのタイプも追加)。ボディー構造も機能主義的で、木箱入りの野菜やワインを運ぶ時のために、シートはいずれも簡単に取り外しが可能だ。軽量化とコストダウンを図るとともに、室内に騒音がこもるのを防ぐ目的でルーフは鉄でなくキャンバス地、初期型はトランクリッドもキャンバス地だった。どこにもアート的な要素はない。
ある種の理想主義で設計した結果、あまりにも審美的な要素が乏しく、セールスは厳しいだろうとシトロエン社の幹部は覚悟したそうだ。しかし、予想は良い方向に裏切られる。食料自給率の高い農業国・フランスの農業従事者たちをはじめ、都会での給与生活者にいたるまで、あらゆる層の人々が2CVを迎え入れた。外国でも同様で「フランスが生んだクルマの最高傑作」とまでいわれた。英国ではユニークな設計思想ゆえ「車輪のついた哲学」と賞賛された。
602ccのエンジンの最大トルクは4kgmしかない(参考までに現在のMINIクーパーの最大トルクは22.4kgm)。信号待ちからの発進などは、思い切り加速しないと後ろのクルマに迷惑を掛けることにもなる。しかし速度が安定すると、まったくといっていいほど路面のショックを感じさせない、極上の乗り心地だ。
ボディーサイズがコンパクトで燃費が良く、キャンバスや薄い鉄板等、少ない原材料でつくられるなど、設計思想は現代的ともいえる。90年までつくられた後、姿を消したのは非力さと衝突安全基準に適合しなかったことによる。