日本人って優しいと思う。
とくに日本の女性は優しいね。殺処分されそうな犬猫を何十匹も抱えて、なんとか里親を見つけようと東西奔走している。
福島では餓死しそうな動物に餌を与えて走る。自分だって被爆するのにさ。
どうしてこんなに優しいの。
きっとお父さんやお母さんにそう育てられたからだろうなあ。
死んだ母親もそうだった。戦後の混乱期に自分だって碌に食えないのに、貧しい人を何人も助けた。
あまりものお人よし加減に、文句を言ったら、
「情けは人のためならずっていうんだよ」笑った。
その 諺を東大生に投げたら、
「情けをかけてやっても本人のためにはならない」って答えたそうだ。う~ん。
本当かな?
都市伝説かな?
それとも、なるほどかな?五百円の吊るしTシャツをきて土下座して国会議員になったあの東大法学部卒、大蔵省主計官上がり女史の正論聞いていたらそうおもえるね。やっぱ、親の教育が間違ってたのね。
妹の話など、こうだ。
若いころ新宿西口の高層ビル街に向かう地下道に自分と同じぐらいの年恰好のホームレスがいて、素足で震えていた。
仕事の帰りに運動靴と靴下をかって、置いてきた。
寝ていたから足元に。大丈夫かな。履いてくれたかな。気になってまた見に戻ったら靴も人間もいなくなっていた。きっと履いてくれたんだよねえ。
「おまえなあ。馬鹿か。誤解されて追っかけまわされたらどうする?」
「だって、かわいそうで見てられなかったんだもの」どこぞの女優風の美人だったのに歳には勝てないね。すっかりお婆さんになって、母親を老々介護した。五年も。
母親は百歳で逝った。
妹は、ややほっとした風だった。
痩せこけた母親の亡骸をだいて「お母さん綺麗よ。すっごくきれいよ」と泣いた。
死んだ百歳の老婆が綺麗なワケない。しかし妹にはそう見えた。事象は心で見えるものだから、ね。母親だって満足して天国へ行っただろうよ。
おしゃれな人間だったから。
日本人ってこんな風にやさしいんだよ。
これ、ユダ金の、
金銀に勝る日本の宝じゃ、
ネ?
安倍さん!