親を看取る。
あなたは親をどの様に看取りますか?
適当に看取ります。
常に側に居てあげている。
看取れる時は看取ってあげている。
その子を(看取られている)親は見ているんだよ。
親を看取る子の姿を親は何も言わなくても見ています。
心の目で見ています。
話さなくてもいいのです。
居るだけで喜んでくれますよ。
毎日看取らなくても親は嬉しいのです。
一番会いたい子に毎日会うとダメになります。
会いたくない子に毎日会うと気概が沸いてくるとか
(会いたくない子の顔など見たくない、あの子の顔が見たいと気力が沸く)
心の目で見ている親と、心で常に看取っている子は繋がっていると思いますよ。
患者の気持ちライブラリ:最後の最後まで 埼玉県熊谷市・男性(病院職員・54歳)
2015年04月26日
父親が94歳で病院で亡くなった。生前複数の診療を受けていたが、最期は老衰であった。
70代の時に脳に血がたまり、頭蓋骨(ずがいこつ)にボルトで穴を開けて血を抜いた。その後は胃潰瘍になって入院し、数年後には肺気腫と判明、酸素ボンベなどから酸素を吸入する在宅酸素の生活になった。
父親は施設での生活が困難になりそうになる度に病院への入院を繰り返してきたが、どこの病院でも事務的な診察や治療しかしてもらわなかったように感じた。私自身は病院施設課職員なので、最後は私の勤務する病院に入院させた。
ドクターやナースのみんなのおかげで父親は約1カ月生きることができ、息子としては感謝をしている。ドクターからは、胃に腫瘍が見つかったが高齢なので手術は危険を伴うと言われた。父親の性格は頑固なので、よく私にもう長生きはしたくないと言っていたが、あえて点滴をやめさせなかった。
日がたつにつれて体力が落ちてやつれていく姿を見ていると、目頭が熱くなり、自己嫌悪になっていった。
だが、ナースたちは、患者である父親に話をしたり、話を聞いたりしてくれた。父親はさらにナースステーションで、車イスでしばらくみんなのそばにいたりして、楽しかった様子だった。
亡くなる数日前は、ほとんど話ができない状態だったが、最後の最後までしっかり看護してくれたナースたちに父親も私も深く感謝をしている。