江戸時代には美男が悪者になる仕組み 『浮世風呂』ですが・・・
今は美男ではなくても、公金や会社の業務費を女や私利に使い込む者が典型的な悪者ですね。
女を誑【たぶら】かす者、愛人に子どもを産ませほったらかしにする者、長年連れ添った妻を蔑ろにして他国の女にうつつをぬかす者等々居ますが、一番の悪人は主権者国民を愚ろうし「ゴマの油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」という為政者・公務員の者どもでしょうね。皆様も甘い言葉と作り笑顔に騙されないようにしてください。それらの者が通ってきた暗い道を白日の下に晒し排除しましょう。
以下msn配信より
以前、紹介した梅墓里谷峨(うめぼり・こくが)の『傾城買二筋道(けいせ
いかいふたすじみち)』では、色男は、女郎を「三文も稼げぬ甲斐性無し」
「化け物といい勝負」などと罵るサイテー男ゆえに振られ、粋で優しいブ男の
ほうが目当ての女郎を射止めるという設定になっていた。
それを裏打ちするように、式亭三馬の『浮世風呂(うきよぶろ)』には、
“女郎も好男(いいをとこ)を廃(すて)て、醜夫(ぶおとこ)を見えにする
さうだ”というセリフが出てくる。
「今風でない、律義な人と結婚したい」と言う下女に、「当世は“色男より
か●(=手へんに峠のつくり)(かせぎ)男(堅実な男)”。それが安心で良
いよ」と、おかみさん。
それに対し下女が言うには「私の姉は“小ぎれいな男”を亭主にもった
のですが、浮気が絶えずに苦労しています。どんな男でも正直で実直
な人がようございます」。
おかみさんは「そうしなさい。絶対“好男”を持ちなさんな。“好男”ほど
浮気で飽きっぽいものさ。ほうぼうから引っ張りだこにするから、うぬぼれで
身持ちが悪い」と同調し、「今は女郎さえ、美男よりブ男を選ぶらしいよ」
と、経験豊富な女郎を引き合いに出すことで説得力をもたせている。
高貴な美男の光源氏が女も権力も手にする『源氏物語』が書かれた平安中期と
違い、江戸後期、美男といえば甲斐性無しの浮気者というイメージになってい
たようだ。
娘を天皇に入内させ、生まれた皇子の後見役として一族が繁栄していた平安
時代、女や性の価値は高かった。だが、父系の血筋を重視する江戸時代では、
それらの価値は低くならざるを得ない。女をよろめかせ、父系の血筋を乱
しかねない美男も当然、悪者になる仕組みなのである。