「被曝した!」だから鼻水とちょっと鼻血が出たの?!
http://matome.naver.jp/odai/2139977654991252501
井戸川前双葉町長、「美味しんぼ」で断言「福島で鼻血、被曝したから」
スポーツ報知 5月12日(月)7時2分配信
東京電力福島第1原発を訪問後に主人公らが鼻血を出す描写が議論を呼んでいる人気漫画「美味しんぼ」(雁屋哲・作、花咲アキラ・画)の連載漫画誌最新号で、実在する福島県双葉町の井戸川克隆前町長が「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いるのは、被曝(ひばく)したからですよ」と語る場面が掲載されることが11日、分かった。
「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の12日発売号では、井戸川氏は主人公との会話の中で「前町長として双葉町の町民に福島県には住むなと言っている」と発言。「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いる」とし、「被曝」を原因に挙げている。また、井戸川氏は11日までに、フェイスブックに、鼻血が出たとする自身の画像を多数掲載した。
作品では、ほかの登場人物も原発訪問後に鼻血が出たり、疲労感があるなどの主張を展開。最新話では、福島大の荒木田岳准教授も、除染作業の経験に基づき、「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと私は思います」と語ると、主人公は「除染ができないのでは、福島の復興と言っても難しい」と応じる場面もある。
福島県は12日発売号を確認後、放射性物質などに関する見解を公表し、同作品に関する反論も盛り込む方針。既に双葉町が「一方的な見解」との抗議文を発表しており、石原伸晃環境相も、描写への違和感を表明している。
発行元の小学館は、19日発売号で、今回の件についての特集記事を掲載する予定としている。
「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の12日発売号では、井戸川氏は主人公との会話の中で「前町長として双葉町の町民に福島県には住むなと言っている」と発言。「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いる」とし、「被曝」を原因に挙げている。また、井戸川氏は11日までに、フェイスブックに、鼻血が出たとする自身の画像を多数掲載した。
作品では、ほかの登場人物も原発訪問後に鼻血が出たり、疲労感があるなどの主張を展開。最新話では、福島大の荒木田岳准教授も、除染作業の経験に基づき、「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと私は思います」と語ると、主人公は「除染ができないのでは、福島の復興と言っても難しい」と応じる場面もある。
福島県は12日発売号を確認後、放射性物質などに関する見解を公表し、同作品に関する反論も盛り込む方針。既に双葉町が「一方的な見解」との抗議文を発表しており、石原伸晃環境相も、描写への違和感を表明している。
発行元の小学館は、19日発売号で、今回の件についての特集記事を掲載する予定としている。
橋下市長「美味しんぼ」大阪飛び火に反論「根拠示せ」…愛読者として「残念」
デイリースポーツ 5月12日(月)14時5分配信
東京電力福島第1原発を訪問した主人公らが鼻血を出す描写が物議を醸している漫画「美味しんぼ」が、12日発売の最新号で、昨秋まで東日本大震災の廃棄物の受け入れ・焼却処分を行った大阪市でも焼却場近くで約8割の住民が健康不調を訴えている旨の説明表現を掲載した。
【写真】物議を醸している“鼻血描写”
これに対し大阪市は事実関係を否定し、掲載誌を発行する小学館に抗議文を送付。橋下徹市長(44)は「フィクションという漫画の世界でも、ちょっとやりすぎ。作者が取材に基づいていると言ってるようなので、事実というなら根拠を示してほしい」と要求した。
橋下市長は、現状、医師会や区役所に聞いたところ当該事実は確認できなかったと説明。小学館や作者・雁屋哲氏に対して「事実なら大問題。すぐに対応しないといけないので、どういう根拠があるのかを知りたい」と回答を求めた。
そのうえで橋下市長は「ネット上に根拠らしいアンケートはある」と明かしたが実態が不明だと説明。「そのまま垂れ流すのは、いくら漫画の世界でもちょっとやりすぎ」と語った。
「『美味しんぼ』はたくさんの読者に愛された人気漫画。僕も楽しく読ませてもらっていた」と愛読者であることを明かし「批判するなら『美味しんぼ』使わなくても、作者の方が別で出版するとか色々あるのでは」とも述べた。
また雁屋氏に対し「食に関してはあそこまで緻密に取材し、完璧な漫画なのに、今回はちょっと残念。根拠薄弱。ちょっと取材が甘すぎるのでは」と指摘した。
「僕も弁護士だから。法的にはこんなのやりようがない。損害(賠償提訴)なんか立たない」との見通しを示し、小学館側には根拠説明のほか、大阪市側の主張掲載を希望した。「言論自由、編集権もあるので高圧的には言えないが、双方の主張を並べて、あとは読者が判断すればいいのでは」と語った。
12日発売の同誌「美味‐」では、福島県の前双葉町長らが主人公らに「大阪で、受け入れたガレキを処理する焼却場の近くに住む住民1000人ほどを対象に、お母さんたちが調査したところ」として「放射線だけの影響と断定はできませんが、眼や呼吸器系の症状が出ています」「鼻血、眼、のどや皮膚などに、不快な症状を訴える人が約800人もあったのです」と説明するなどしている。
【写真】物議を醸している“鼻血描写”
これに対し大阪市は事実関係を否定し、掲載誌を発行する小学館に抗議文を送付。橋下徹市長(44)は「フィクションという漫画の世界でも、ちょっとやりすぎ。作者が取材に基づいていると言ってるようなので、事実というなら根拠を示してほしい」と要求した。
橋下市長は、現状、医師会や区役所に聞いたところ当該事実は確認できなかったと説明。小学館や作者・雁屋哲氏に対して「事実なら大問題。すぐに対応しないといけないので、どういう根拠があるのかを知りたい」と回答を求めた。
そのうえで橋下市長は「ネット上に根拠らしいアンケートはある」と明かしたが実態が不明だと説明。「そのまま垂れ流すのは、いくら漫画の世界でもちょっとやりすぎ」と語った。
「『美味しんぼ』はたくさんの読者に愛された人気漫画。僕も楽しく読ませてもらっていた」と愛読者であることを明かし「批判するなら『美味しんぼ』使わなくても、作者の方が別で出版するとか色々あるのでは」とも述べた。
また雁屋氏に対し「食に関してはあそこまで緻密に取材し、完璧な漫画なのに、今回はちょっと残念。根拠薄弱。ちょっと取材が甘すぎるのでは」と指摘した。
「僕も弁護士だから。法的にはこんなのやりようがない。損害(賠償提訴)なんか立たない」との見通しを示し、小学館側には根拠説明のほか、大阪市側の主張掲載を希望した。「言論自由、編集権もあるので高圧的には言えないが、双方の主張を並べて、あとは読者が判断すればいいのでは」と語った。
12日発売の同誌「美味‐」では、福島県の前双葉町長らが主人公らに「大阪で、受け入れたガレキを処理する焼却場の近くに住む住民1000人ほどを対象に、お母さんたちが調査したところ」として「放射線だけの影響と断定はできませんが、眼や呼吸器系の症状が出ています」「鼻血、眼、のどや皮膚などに、不快な症状を訴える人が約800人もあったのです」と説明するなどしている。
『美味しんぼ』の鼻血描写は本当に真実を描いているのか?
BOOKSTAND 5月9日(金)19時52分配信
事の発端は、小学館の週刊少年マンガ誌「ビッグコミックスピリッツ」の4月28日発売号に掲載された同作品内で、福島第一原子力発電所を訪れた主人公の新聞記者・山岡士郎らが取材後に"原因不明"の鼻血を流す描写があったこと。さらに、同作中には福島第一原発のある双葉町の前町長・井戸川克隆さんが「鼻血はよくあること」との発言もあり、これも騒動を大きくさせているようです。
すでに報じられている通り、福島県双葉町は、この問題について小学館に抗議を行っています。
「(前略)双葉町は、福島第一原子力発電所の所在町であり、事故直後から全町避難を強いられておりますが、現在、原因不明の鼻血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません。(中略)町役場に対して、県外の方から、福島県産の農産物は買えない、福島県には住めない、福島方面への旅行は中止したいなどの電話が寄せられており、復興を進める福島県全体にとって許しがたい風評被害を生じさせているほか、双葉町民のみならず福島県民への差別を助長させることになると強く危惧しております」(抗議文より一部抜粋)
原因不明の鼻血を出している町民が大勢いるという事実はなく、またこうした描写はいたずらに風評被害を生じさせ、福島県民への差別につながると厳しく批難している内容です。
また本件に関して、石原伸晃環境相も9日の記者会見で「風評被害を呼ぶことがあれば、あってはならないこと。(中略)専門家によって、今回の事故と鼻血に因果関係がないと既に評価されており、描写が何を意図しているのか全く理解できない」とコメント。さらに環境省では「放射性物質対策に関する不安の声について」と題して、見解をホームページに掲載しております。そこでははっきりと、「東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません」としています。放射線の健康影響調査や除染などを所管する同省としては、当然の対応と言えます。
一方の小学館側は「鼻血や疲労感の表現は、綿密な取材に基づき、作者の表現を尊重して掲載させていただきました」としています。
また、作者の雁屋哲さんも、「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして 批判されなければならないのか分からない。 真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか。(中略)今度の「美味しんぼ」の副題は「福島の真実」である。 私は真実しか書けない」と反論しています。
つまり雁屋哲さんは2年間かけて取材した結果が、あの描写であり、作品となったのです。なにもウソをついているわけではない。あれが真実であると。また、そんな雁屋哲さんの姿勢を支持する人も一定数います。
雁屋哲さんは、今日になって自身のブログで「内容についての責任は全て私にあります」と綴っております。内容に誤りがあれば、責任を取るということでしょう。
彼の取材が正確であったのか、取材対象者の選別に偏りはなかったのかわかりません。いずれにせよ、多くの情報から、なにが正しいのか正しくないのか、これは信ずるに価するファクトがあるのか、ないのか......といった石ころと宝石の選別作業の繰り返しが、報道には求められると思います。『美味しんぼ』は報道ではありませんが、今回のようなナイーブな情報を伝える場合、それと同等のリテラシーが求められてしかるべきです。仮に真実を語っていない人の話を聞いて「これが真実だ」と言われても、それはそれで困るわけです。いや、困るでは済まない人が多くいるのです。
震災から3年経っても、放射線や放射能の影響について、「よくわからないから危ない」と騒ぎたてる人がいます。しかし、まず危ないと言う前に、放射線とは何なのかをそろそろ勉強した方がいいのではないでしょうか。その上で本来、取るべき対応、対策を粛々と取ればいいだけの話だと思います。
【関連リンク】
やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/radbookbasic/
すでに報じられている通り、福島県双葉町は、この問題について小学館に抗議を行っています。
「(前略)双葉町は、福島第一原子力発電所の所在町であり、事故直後から全町避難を強いられておりますが、現在、原因不明の鼻血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません。(中略)町役場に対して、県外の方から、福島県産の農産物は買えない、福島県には住めない、福島方面への旅行は中止したいなどの電話が寄せられており、復興を進める福島県全体にとって許しがたい風評被害を生じさせているほか、双葉町民のみならず福島県民への差別を助長させることになると強く危惧しております」(抗議文より一部抜粋)
原因不明の鼻血を出している町民が大勢いるという事実はなく、またこうした描写はいたずらに風評被害を生じさせ、福島県民への差別につながると厳しく批難している内容です。
また本件に関して、石原伸晃環境相も9日の記者会見で「風評被害を呼ぶことがあれば、あってはならないこと。(中略)専門家によって、今回の事故と鼻血に因果関係がないと既に評価されており、描写が何を意図しているのか全く理解できない」とコメント。さらに環境省では「放射性物質対策に関する不安の声について」と題して、見解をホームページに掲載しております。そこでははっきりと、「東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません」としています。放射線の健康影響調査や除染などを所管する同省としては、当然の対応と言えます。
一方の小学館側は「鼻血や疲労感の表現は、綿密な取材に基づき、作者の表現を尊重して掲載させていただきました」としています。
また、作者の雁屋哲さんも、「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして 批判されなければならないのか分からない。 真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか。(中略)今度の「美味しんぼ」の副題は「福島の真実」である。 私は真実しか書けない」と反論しています。
つまり雁屋哲さんは2年間かけて取材した結果が、あの描写であり、作品となったのです。なにもウソをついているわけではない。あれが真実であると。また、そんな雁屋哲さんの姿勢を支持する人も一定数います。
雁屋哲さんは、今日になって自身のブログで「内容についての責任は全て私にあります」と綴っております。内容に誤りがあれば、責任を取るということでしょう。
彼の取材が正確であったのか、取材対象者の選別に偏りはなかったのかわかりません。いずれにせよ、多くの情報から、なにが正しいのか正しくないのか、これは信ずるに価するファクトがあるのか、ないのか......といった石ころと宝石の選別作業の繰り返しが、報道には求められると思います。『美味しんぼ』は報道ではありませんが、今回のようなナイーブな情報を伝える場合、それと同等のリテラシーが求められてしかるべきです。仮に真実を語っていない人の話を聞いて「これが真実だ」と言われても、それはそれで困るわけです。いや、困るでは済まない人が多くいるのです。
震災から3年経っても、放射線や放射能の影響について、「よくわからないから危ない」と騒ぎたてる人がいます。しかし、まず危ないと言う前に、放射線とは何なのかをそろそろ勉強した方がいいのではないでしょうか。その上で本来、取るべき対応、対策を粛々と取ればいいだけの話だと思います。
【関連リンク】
やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/radbookbasic/
最終更新:5月9日(金)19時52分
最終更新:5月12日(月)14時17分
最終更新:5月12日(月)10時57分